『うまい、うますぎる』
(十万石まんじゅう)

小豆一粒、米一粒への熱いこだわりから生まれます。

北海道十勝産小豆

『十万石まんじゅう』の味わいを決めるといっても過言ではないのが「あん」作りです。
前提条件の一つは、小豆の産地を北海道十勝地方に固定すること。
更に二つめはエリート小豆であること。
「虫食いや割れがない」のみならず、大粒にそろっていることが大切です。
なぜなら、水に浸してアク抜きしますが、小粒であったり、シワがあったりすると当然皮の表面積が増え、アク抜きを多くする必要が生じます。
また、粒が不揃いですと煮えを完全にするために余計な火入れをすることにもなります。
これらは、いずれも小豆の風味を損なうことになります。
十万石では、単に「北海道十勝産」だけではエリート小豆とはいえないのです。

特別精製高純度ザラメ糖

三つめは、エリート小豆の風味を最大限活かすことの出来る砂糖の特別精製を厳選すること。
純度の高いクセのない甘さの白ザラメ糖は、精製に手間暇かかるうえ高い技術が必要なため非常に高価なものになりますが、十万石は市販の砂糖では妥協しません。

以上三つの前提条件が揃って初めて、『十万石まんじゅう』の手抜きのない「あん」作りができるのです。

厳選した国内産つくね芋

「山芋」のことを「薯蕷(じょうよ)」といい、皮生地に「山芋」をつかった饅頭を「薯蕷(じょうよ)饅頭」といいます。
しっとりとした風味豊かな味わいで、お茶席の心尽くしの菓子として育てられました。
華やかな練切菓子等にもひけをとらない贅沢な饅頭でございます。
「山芋」のコシの強弱によってその出来具合が決まる「薯蕷(じょうよ)饅頭」。『十万石まんじゅう』のしっとりなめらかな白い肌は、並大抵のコシでは得ることができません。
全国の産地、種類を探し辿り着いたのが、見た目は無骨でも、風味天下一品で高級料亭でしかお目見えしない高価で希少価値の高い国内産大和芋「つくね芋」でした。
すりおろした時のコシが格段に強く、澱粉質が少なく、たんぱく質が多く含まれ、消化を助ける酵素も多く、生で食する程のスタミナ健康食品でもあります。
種類を限定しない生の「山芋」を確保するのも大変な実情の中、この最高材料の安定確保の道が開けたことは、『十万石まんじゅう』作りの上で幸せなことでございました。
そして、その風味、特性を活かすため、毎朝一番出の職人の「つくね芋」のすりおろしから『十万石まんじゅう』作りは始まります。

新潟県産コシヒカリの粉

「薯蕷(じょうよ)饅頭」のもう一つの特徴は、米の粉を使うこと。小麦粉だけでの饅頭とはきめの細かさが違います。十万石では、日本一とうたわれる米「新潟県産コシヒカリ」のみを粉にして使用しています。
新潟県の特約の製粉所より使う分ずつ送られてきます。いつも挽きたて粉です。

このように『十万石まんじゅう』の原料は、長い経験と技術、そして厳しい選択の目をもって、こだわりの中で勝ち取って参ったものと自負いたしております。
「味を守る」と言うことは、同じことをするのではなく、同じ心、こだわりを持って切磋琢磨してお作りすることだということを、私たちは、改めて意を強くいたしております。