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6個目のまんじゅうに手を伸ばしながら、
「うまい」
「行田名物にしておくには」
「うますぎる」とおっしゃり、直ちに絵筆をお持ちになりました。
忍城のお姫様が生きていればきっと同じ事を言ったに違いないと皆様
おなじみになりました絵をお描きくださったのです。 ところが、お気づきでしょうか。
十万石幔頭とお書きになったのです。
先代が、すかさず、「先生、幔は食片の饅です。」と指摘すると、
「このまんじゅうが全国に広く知れわたる事を願ってこの字にした。」と
お答えくださったのです。
先代は、改めて先生の暖かい配慮に感動し、そのまま使わせていただくことになりました。
「私は私でなければ描けない絵をかく。あんたはあんたにしかつくれない美味しい菓子を作りなさい。」とお話し下さり、その後も、ご生前は並々ならぬお力添えを
いただきました。十万石にとって、棟方志功先生の絵は、菓子作りの原点ともいえるのです。
そして、先生の絵を使い続けることが、先生とお約束した、十万石にしか作れない美味しさをお客様にお届けする心の証なのです。
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